奄美との交流訴える 島津家32代当主の島津修久氏
島津家の第三十二代当主、島津修久氏が二日、徳之島町であった「薩摩藩、奄美・琉球侵攻四百年記念行事」であいさ。
「奄美の優れた伝統文化の振興に力添えができればと思う。友好交流の輪がますます広がっていくことを願う」と述べた。
島津氏は「旧藩時代の支配下に組み込まれ、長い間、苦難の歴史を重ねてきたにもかかわらず、温かい出迎えを受けて感激、感動している」と述べ、徳之島を含めた奄美地域が持つ豊かな自然、カムィ焼に代表される文化を高く評価した。
さらに、薩摩藩の支配体制の下、近世奄美の人々が経験した苦難の歴史にも言及。
「旧薩摩藩の側から呼び掛け、(奄美の)皆さんの理解を得た上で広く深く末永く交流させてほしい」と訴えた。
島津氏は事業家であり、茶道裏千家鹿児島支部長も務める。茶道を通じた奄美、沖縄との交流を続けている。
徳之島への来島は今回が初めて、薩摩軍の徳之島侵攻の際に犠牲になった人々を祭った秋津神社も参拝した。
(「南海日日新聞」2009年5月3日)