20095月2日/徳之島町文化会館

薩摩藩奄美琉球侵400年記念事業

 

 薩摩藩奄美琉球侵攻400年記念事業実行委員会/沖縄大学地域研究所

 

(お問い合わせ先)

 

徳之島町役場企画課 0997-82-1111
徳之島町郷土資料館 0997-82-2908

 

 

 

島津家三十二代当主の島津修久氏のあいさつ

 

初めて徳之島にきた。

歴史的には旧薩摩藩の支配下に組み込まれて、長い間、苦難の歴史を重ねてきたにもかかわらず、温かい出迎えを受けた。

感激、感動している。

徳之島を含めて奄美の島々は、沖縄とも、九州本土とも異なる独自の豊かな文化を誇っていたことが、カムィ焼の研究成果から知られていたが、奄美の人々は悠久の昔から、黒潮や季節風に乗って九州や韓国、遠くは北海道と広く友好交流を続けてきたと思う。

それは奄美や沖縄のサンゴ礁の干潟でしか生息しない、イモガイやゴホウウラガイが各地の遺跡から発掘されていることからも知ることができる。

 

翻って、平成の世の私たちの安定と繁栄は先人たちの苦難の歴史からつくりあげられてきたことに、思いをいたし、私の立場としては主としてその原因をつくった旧薩摩藩の、側から呼びかけるということで、奄美や沖縄の皆さんの賛同を受けた上で経済同友会、ロータリークラブ、裏千家などの友好交流の事業を進めさせてもらっている。

会津若松ともロータリークラブを通じて友好交流を続けている。

これらの交流を今後とも、広く深く末長く続けていくことができるように、皆さんの理解を賜りたい。

 私自身は訪問させて頂いた機会に、旧藩時代に藩の政策、方針のために犠牲になった秋津神社、犬田布の慰霊碑、西郷南翁のたっきょ跡をおまいりした。

 奄美の優れた伝統文化の振興に力添えができればと思う。将来に向けて友好交流の輪がますます広がっていくことを願う。